TOHOシネマズ名古屋ベイシティで「海にかかる霧」を観る。それまで自分が築き上げたものを捨てられるか、それを問いかけられている気がした。

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映画『海にかかる霧』公式サイト

チョンジン号は一時、大漁に沸いていたこともあったが、最近は不漁続きで船の維持すら難しくなっていた。八方ふさがりの中、船長チョルジュ(キム・ユンソク)と年少の船員ドンシク(パク・ユチョン)を含む乗組員たちは、やむを得ず中国からの密航者たちを乗船させることに。そして決行の日、海上で中国船から密航者を迎え入れるが……。

引用元:映画『海にかかる霧』 – シネマトゥデイ

ストーリーの展開が、あるシーンからガクンと変化する。まるで、十分高い所まで登ったジェットコースターが一気に急降下するように。悲惨だし、残酷。その発端になっているのは、間違いなくチョルジュだ。

チョルジュが守ろうとしたものは、船員たちの生活だったのか、自分のアイデンティティだったのか。きっと後者だろう。撤退を考えないリーダーは周りをどれだけ悲惨な目にあわせるかを思い知った。

ただ、ボクは登場人物の中で一番肩入れしたのはチョルジュだった。そう簡単に今まで守ってきたものを捨てられないもの。変わろうとしたって変われないのが、人間。変わるためには意識を相当高く持ってないと。

密航者たちを船に乗せざるを得ないし、その後もあんなことをせざるを得ない。すべては自分を守るため。ボクが同じ立場になったら、きっと同じことをする…って考えになるとは、なんて怖い作品だ! やっぱり、見切りや撤退は大事だ。それができる強い自分にならないと。